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ジェンベのこと

沖縄に来てからずっと、すごーく気に掛かっていることがある。
太鼓を叩いていないことだ。

ジェンベのこと_f0084452_1655384.jpg太鼓とはジェンベ。西アフリカの楽器だ。
一本の木から削りだされた胴体にヤギの皮を張り、素手で叩く。
ジェンベの語源は、バンバラ語の「ジェベ・バラ=調和の太鼓」。
ジェンベのそばにはいつも踊りがある。
結婚式、お葬式、成人の儀式、子供の誕生、収穫、満月の夜、
うれしいときも悲しいときも、
人々が集れば、踊りがあり太鼓の音がある。

出会いは2年前(もう10年以上も経ってる気がする…)。
ダンスが趣味の友達に誘われ、
なんとなく北九州のカルチャースクールに見学へ行った。
カルチャースクール…私の勝手な思い込みで、おばちゃん・おじちゃんがヒマ潰しに集まっているものだと失礼ながら思ってた。ところが扉を開いてみると、
なんじゃこりゃ~~~!!!
踊りも太鼓もみんなカッコイイのだ。 ビックリした…思いっきり腰が引けた…
そして、完全に存在を消そうとしている私に笑顔で太鼓が手渡された。
「とりあえず叩いて。」 とりあえずってなんじゃ~!!!
「踊りと太鼓に合わせて”カッ コッ カッ♪ カッ コッ カッ♪って。」 カッ コッ カッ???
それから1時間。しばし休憩を入れ、また1時間。ブッ通しです。
ジェンベと、そしてもう1種類ドゥンドゥンというリズムを刻む3つの太鼓。
それが奏でる激しくて、複雑で、心が揺れるような音。
そして私の目の前では、太鼓以上に激しく、美しく踊るダンサー達。
完全にやられました。

ジェンベのこと_f0084452_16551882.jpgそれからは自作の刺繍を施したジェンベバックを抱え、
太鼓三昧の日々。
なかなかうまく叩けない私にみんな一生懸命教えてくれました。踊ってる生徒さんたちも優しく励ましてくれました。
会社帰り、一人裏山で自主トレし、真夏の海でベソをかき、
しまいにゃ血尿出たりして…
その甲斐あって、イベントなんかも出させてもらえたりして。

いや~楽しかった。
過去形にする気はさらさらないが、仕事が忙しくなり、挙げ句、沖縄に引っ越したもんだから、
みんなと一緒に踊ったり叩いたりする機会はグッと減った。
しかし、気持ちはいつもみんなと一緒と思っている。
太鼓をはじめて何よりも私が得たものは、「人の輪」だ。

そして、私は最近ちょっぴりだけど太鼓を叩き出した。
尊敬するママディ=ケイタのビデオを見ながら、タケちゃんと2人で近所の目を気にしながら、
少しずつ少しずつ家のリビングで叩いている。
次は天気のいい日に太鼓を持って、タケちゃんとワンコたちとみんなで海へ行こう。
by aikenpon | 2006-05-01 17:32 | 日々のこと
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